変わる景色に感動、異業種から現場監督へ
工事部工務課長
前嶋 世津子 Setsuko Maejima
一級土木施工管理技士
私は、土木とは全く違う業種から転職しました。最初は、開発担当として不動産会社で働いていました。当時、その会社で大きな地域開発に関わる仕事があり、畑だった一帯に道路ができ、日に日に景色が変わっていく様を目の当たりにして、「土木の世界ってすごい!」と街づくりに感動したのがこの業界に入るきっかけでした。
私が20歳の時、この業界は完全な男社会。宅地建物取引士の資格は持っていましたが、土木に関する知識も資格もゼロ。その上、女性。簡単に受け入れてくれる建設会社はなかなか見つからず十社以上受けた後、ようやく建設の会社に就職することができ、10年余り勤務した後に、縁あって昭和建設に入社しました。
率先して動く努力を
現在、社内では女性の現場監督は私一人です。土木現場では大変なことも多いのですが、尊敬する先輩たちの背中を見ながら日々刺激を受け、分からないことは素直に聞き、自ら率先して動くなど努力してきました。その結果、今では男女の区別なく「一人前の現場監督」として認めてもらうことができていると感じています。監督として携わる建設工事には一つとして同じ現場はありません。このような良い職場であっても、大自然相手の仕事に行き詰まってしまう時がないわけではありません。しかし、その現場の所長として予算管理、施工計画・工程・安全・品質管理など幅広い業務と様々な方向性から作り出した現場が完成した時は、充実感、達成感、喜びの方が遥かに大きいです。
本気で現場監督になりたいと目指している女性なら建設業での活躍が期待できると感じています。
充実の職場環境
子育てとの両立が出来るか不安に思い、仕事を続けることを迷った時期もありました。小学生の子供がいるのですが、妊娠が分かった時は悩んだ末、苦渋の決断で社長に退職を申し出ました。でも、返ってきたのは「どうせどこかで働くのなら、また戻ってきたらいい」という言葉とともに、産休・育休の体制を整えてくれ、心の底から感謝しています。会社の上司や先輩たちにも支えられ、仕事も子育ても充実しています。
女性でも働きやすい環境は整っています。県内の建設産業で働く女性による「けんせつ小町甲斐」の初代代表を務めさせて頂いていますが、建設産業において女性に働きやすい環境を作る事で、男性にも働きやすい職場を目指しています。一緒に働き、ともに未来をつくっていきましょう。